業種別|飲食店で顧問弁護士を活用する場面|岡山の飲食事業者向け

飲食店の厨房で調理するスタッフ

岡山・倉敷には、地域で長年営業している飲食店から、複数店舗を経営する飲食事業者まで、さまざまな店舗があります。

今回は飲食業における顧問弁護士の活用事例を解説します。

アルバイト・店長など従業員に関する労務問題への対応

休みがちな従業員や問題のある従業員への対応

欠勤や遅刻の繰り返し、接客態度への苦情が続くといった従業員への対応に悩むことがあります。

このような従業員であっても、シフトを入れない、解雇する等の対応をとれば、紛争が長期化しかねません。最新裁判例でも、シフトの管理が問題となったケースはあります。

顧問弁護士には、辞めてもらう段階になってからだけでなく、注意の仕方や指導記録の残し方から相談できます。

「店長だから残業代は出ない」としていないか

店長という肩書だけで、労働基準法上の管理監督者になるわけではありません。

また、「お客さんがいない時は休憩」という運用では、休憩時間が0分として扱われることがほとんどです。

私も店長の辞めた後の残業代請求に対応したことがあります。請求金額は800万円を超えるなど、規模が大きくなりがちです。

未払残業代を請求されてからではなく、現在の勤怠管理や給与体系を確認し、紛争に備えることができます。

従業員同士のハラスメントや人間関係への対応

店長による強い叱責、ベテランスタッフによる新人への嫌がらせなどを「忙しい店だから仕方がない」と放置すると、複数の従業員が離職する原因にもなります。

顧問弁護士を、問題発生後だけでなく、就業規則やハラスメント規程、相談体制を整える法務担当として活用することができます。

監修弁護士のコメント

岡山市・倉敷市ともに大規模な大学が多く、大学生バイトも多数います。

当然、「学生バイトだから雑に対応しても良い」というわけではありません。「あそこのバイトはブラックだ」という風評が立ってしまうと、人手不足で営業ができなくなります。

労働問題にならないための仕組みを弁護士が支えます。

利用客とのトラブルに備えるとき

顧問弁護士は、飲食店の利用客とのトラブル等に対応いたします。

予約の無断キャンセル(ノーショー)についてキャンセル料を回収する

飲食店では、無断キャンセル・ノーショーが発生することがあります。ノーショーが発生した後から回収を試みても、金額・手間の負担から困難なケースが少なくありません。

顧問弁護士は、予約サイトや自社ホームページに掲載するキャンセルポリシーの作成から、実際に無断キャンセルが発生した場合の請求対応を任せることができます。

暴言・威圧的な要求から従業員を守るための規則と研修を整える

「店長を出せ」と長時間怒鳴り続ける、従業員の人格を否定する発言をする等の行為が問題になることがあります。

アルバイトや若手社員に判断を任せると、従業員の心身の負担が重くなり、退職や休職、場合によっては店舗への損害賠償にも発展しかねません。

顧問弁護士は、「どの段階で店長に交代するか」「どのような行為があれば退店を求めるか」等の基準の整備や、具体的な事例を使って従業員研修を行い、実際の店舗で迷わず対応できる状態にする支援を行います。

SNSや口コミへの投稿を理由とした過剰な要求に対応する

飲食店では時に悪意のあるレビューがつけられることがあります。

顧問弁護士は、悪意のあるレビューに対する削除・発信者の特定等の対応を行うことができます。

監修弁護士のコメント

ノーショー・無断キャンセルは、金額が100万円を切り弁護士に依頼するには小さいが経営的には負担となるケースが多いです。当事務所では月額33,000円の顧問契約でもノーショー対応を行っています。回収業務を弁護士に依頼し、本業に専念できる環境を整えます。

※対応時間は月1時間となります。

飲食店の事業承継でトラブルを防ぐために

岡山駅周辺あるいは倉敷美観地区を中心に多数の飲食店があります。

これら長年営業している料亭や飲食店を次の世代に引き継ぐ、あるいは、別の会社に事業を譲渡することを検討した際にも、顧問弁護士が力を発揮します。

相続によって会社の株式が分散することを防ぐ

飲食店を株式会社の形式で営んでいる場合、相続の発生時に株式が分散する危険があります。

過去に当職が相談を受けたケースでは、相続で会社の株式が会社と無関係な親族にわたり、経営陣が重要な事項を決定できない事態が生じたケースがありました。

事業承継では、後継者を決めるだけでなく、現在の株主構成を確認し、将来の相続によってさらに株式が分散しないよう、税理士などとも連携しながら株式の承継方法を検討することが重要です。

土地・建物・飲食店の事業をトラブルなく引き継ぐ

例えば、飲食の事業を譲渡して自宅でゆっくり過ごすつもりで契約書に署名をしたら、店舗兼自宅の土地建物の所有権まで譲渡をしていたというケースもあります。

この場合、自宅を追い出されてしまう上、近くで飲食店を開業することはできなくなってしまいます。

このような事態が起きないように、譲渡の前から顧問弁護士に相談しながら財産の権利関係・契約を整理し、契約書を売主が主体となって作ることが欠かせません。

経営者保証・借入れを整理して後継者へ引き継ぐ

飲食店の開業や店舗改装、設備投資では、金融機関から借入れをしている場合があります。

事業承継の際には、会社にどの程度の借入れが残っているのか、先代経営者がどの債務について保証しているのか、新しい経営者への保証の切替えが必要なのかなどを金融機関と確認する必要があります。

後継者にとっても、会社を引き継いだ後で初めて多額の借入れや保証の問題を知る状態は避けるべきです。

株式、不動産、借入れ・保証を一つずつ別々に考えるのではなく、「後継者が安心して店を経営できる状態を作る」という視点から一体的に整理することが重要です。

事業承継には、法律だけでなく税務、不動産登記、融資なども関係します。当事務所では、事業承継に関する研究会への参加や他士業とのネットワークも活用し、税理士、司法書士、金融機関などと連携しながら承継方法を検討します。

弁護士のコメント

反対に岡山や倉敷の繁華街に出店するため、すでにある飲食店を買うようなケースもあります。特にハレマチ通りや美観地区周辺は人通りが多いため、事業を買い受けるケースも少なくありません。

しかし、購入後にこれまでの従業員の残業代などの問題が表面化するケース、店舗に問題社員がおりアルバイトが定着せずに業績が低迷していたことが発覚するケースなどがあります。

当事務所では事業を購入した後の労務管理の立て直しなどにも取り組んでいます。

まとめ|飲食店の顧問弁護士を日々の店舗運営に活用する

従業員の問題、お客様からの過剰な要求、店舗テナントの賃貸借。一見すると別々の問題ですが、飲食店では、いずれも「安心して店を営業し続けられるか」という経営課題につながっています。「このアルバイトへの指導をどうすればよいか」「この要求にはどこまで対応すべきか」「店長の残業代の扱いはこれでよいか」と、経営者が少し気になった段階で相談できることが、顧問弁護士を置くメリットです。

当事務所では、岡山県内の飲食事業者を含む中小企業の経営者から、従業員対応、カスタマーハラスメント、契約・店舗トラブルなどのご相談をお受けしています。問題が深刻になる前の段階でも、お気軽にご相談ください。